Beyond from era to era.

 

時代は私たちが生まれるずっと前から始まり、
そして私たちを超えて未来へと続いていく。
金属は時間の経過とともに形や形状が変化する素材であり、

さまざまなものや用途で用いられてきた。
自らの目と手で金属素材の可能性を探り、
時代を超えた現代的な表現を追求する。

 

須賀広大の作品は独特の緑青の中にドラマチックな色彩のコントラストが吹き込まれた刺激的でモダンなシルエットを特徴としており、遠く離れた人間の意識の地平線を超えた太古の、あるいは予期せぬ美を実現し呼び起こしたいというアーティストの願いが凝縮されている。多様な素材で原型を作り、ブロンズ鋳造の技術を用いて形を作り、その後塩化物、硫化物、硫酸塩、炭酸塩などのさまざまな化合物を独学で即興的にブロンズの表面に塗布し、銅やブロンズに自然に形成される緑青（しばしば緑青と呼ばれる）を引き出す。特に塩化物は卑金属との化学反応で須賀の鮮やかな緑と青を引き出す要素であり、その自発的な色の変化こそが須賀が受け入れ感動的な効果を生み出すために利用しようとしているものである。これらの技法は日本の伝統的な緑青とは大きく異なりますが、これは完全に意図的なものだ。なぜなら日本の伝統的な技法は彼の精神状態を反映する独自の表現を生み出す能力を妨げると須賀氏は考えているからである。むしろそのような伝統は彼の創造性を束縛し、金属がこうでなければならないという先入観に彼を縛り付ける可能性があると考える。その代わりに須賀は金属の中に感触や雰囲気において究極的にははるかに現代的な自然な表現を見つけようとし、それによってアーティストが自分自身の内にある美的風景を完全に表現できるようにしているのだ。